2019年5月25日 発行 143号
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ICAS通信
2019年 6月号

「揺れ動く夏の入りへ!」

「立夏」が過ぎると、暦の上では夏の始まりです。この間萌えるような新緑が過ぎ、木々も深緑へと一気に変化を遂げて行きます。

そして、いよいよ6月にバトンタッチされます。「水無月」の代表的な花といえば「紫陽花」。今や母の日の贈り物の代表の1つにもなっているそうです。

あじさいの花言葉は「移り気」「浮気」「冷酷」「無常」。なかなか複雑なことを連想させてくれますね。

翻って、世界の現状を見ますと正に複雑怪奇。米中貿易摩擦はいよいよ抜き差しならぬ局面に突入してきました。欧州、日本を含め世界は激しく軋み始めました。

さて、我々もこれにどう対処するかを真剣に考える時期が到来したのではないでしょうか。NPOイカスでも投資も含め社会変化がどう進むのかを皆さんと議論したいと思います。

そのために、イカスの投資クラブ、投資勉強会、交流会、企業見学会、シネマ倶楽部、カラオケ倶楽部などをご活用いただき、コミュニケーションの輪を広げようではありませんか。

 

目 次

  1. 鎌田留吉レポート    鬼 門
  2. 株式相場展望      最近の映画「VICE」と東京市場
  3. 株式投資力クイズ問題  株式投資力クイズ問題
    クイズの回答
  4. イカスからのお知らせ  イカスからのお知らせ

1. 鎌田留吉レポート

「鬼 門」

千葉の県人 鎌田 留吉

令和の御代を迎えた。新元号になったからといって全てが新しくなる訳ではない。平成の時代から引きずっている問題は数多い。金融面で言えば異次元の緩和とETF買いをいつ終わらせるのか?黒田氏が責任をとると言って辞めて済む問題ではない。


日立会長 中西宏明氏(週刊ゲンダイ)

令和を迎えた日本にとって「鬼門」と言えるものが確かにあると思う。それは原子力発電だ。2011年3月11日をもって、原子力発電は日本にとって「鬼門」となった。

君子危うきに近寄らず。鬼門には決して近寄るべきではない。むしろ逃げて、逃げて、逃げまくるべき存在である。しかし、日本の一部の愚かな指導者はその鬼門に近づこうとしているようにみえる。

あの震災によって、原発に対する考え方が、先進国を中心に世界的に大きく変わった。安全基準が厳格化し、建設コストが高騰した。それにも関わらず、井の中の蛙なのか日本の似非リーダー達は原子力発電に積極的に与しようとしているのだ。

地震大国日本で、地球が活動期に入ったことが明らかな時代に、地震のことが全く考慮されずに助成金漬けで建設された既存原発を維持するばかりではなく、技術の劣化を避けるという説得力のない理由を掲げて、基本的にはサンクコストに捕われ、又は今やただ単に記憶力が良かっただけに過ぎないと誰もが気付いている「官僚」の「無謬性」という大嘘を維持するため、更に自分たちの選択の誤りを糊塗するため、幻想でしかなかった譫言を口にするのだ。


東京電力会長 川村隆氏(mixi)

あの大東芝が潰れかかったのも、ウエステイングハウスという原子力発電の会社を身内に取り込んだからだ。日立が建設費高騰で3000億円という巨額の損を出し英国の原発に白旗を揚げたのも、三菱重工がトルコの原発で世間を騒がせているのも、原子力発電という「鬼門」にすり寄っていったからだ。

世界史上唯一の原子爆弾の被害国のこの日本で、世界史上最悪の原発事故を引き起こし、廃炉作業の全く進んでいないこの日本で、原発推進論者の安倍晋三氏が総理大臣を務めている限り、原発推進論者の日立会長中西宏明氏が経団連を率いている限り、また中西氏の前任で日立会長を務めた東大工学部で原発を学びガチガチの原子力発電信者である川村隆氏が東京電力会長を務めている限り、令和の御代も相も変らぬ停滞が続くに違いない。 

令和元年5月21日記

2. 株式相場展望

最近の映画「VICE」と東京市場

イカス専務理事 望月純夫

先月は8作品を鑑賞し、今年通算は36作品です。先月は「希望の灯り」「マイブックショップ」「ソローキンの見た桜」「芳華」「ハンターキラー」「キングダム」「名探偵コナン」「VICE」でランキングの1位はハンターキラーで満足度の高い作品でした。

イカスシネマ倶楽部では、「VICE」を鑑賞しました。VICEには、副大統領という意味の他に悪徳という意味もあります。ブッシュ・J政権の時代の副大統領は飾り物ではなく、実権を掌握していました。

ブッシュ・Jの政権は2001年1月20日から2009年1月20日の2期8年でした。ディツク・チェイニーも副大統領として同じ期間ポストに就きました。副大統領に就任する前は、世界最大の石油掘削機の販売会社ハリバートンのCEOとして経営に参画していました。

湾岸戦争とイラク戦争(2003年3月20日にイラク侵攻、4月9日バグダッド陥落)で、同社は巨額の利益を得て、現在も同社の個人株主です。このような実録映画が20年も立たずに放映されたことは、体制批判が通用する社会である健全性を感じます。

4月の東京市場は、出来高面は閑散に近い状態でしたが、証券会社の自己による継続買いにより緩やかに上昇しました。

外国人投資家も3週連続の買い越しに転じましたが、腰が据わった買いのようには見えず、ヘッジファンド主体の買いと思われます。昨年10月時点でも3週連続の後、相場が崩れ出した時と似たような雰囲気を感じました。

当時は、ペンス副大統領による米中貿易戦争宣言と金利の引き上げ論がポイントで、短期国債が長期国債の金利を上回ることもあり、市場には不安感が広がり、世界的な株安となり、上海株価指数は今年1月4日に2440Pで大底を付けその後は4月8日の3288Pまで34%の上昇を記録しました。

この上昇により中国株式市場の最悪期は通過したと思われますが、スピード違反的な上昇であることから、当面は米中貿易摩擦の合意を巡る報道に一喜一憂することになりそうです。

東京市場は、令和祝祭相場が終わり、次のテーマ待ち、今後は消費税増税の中止が焦点となりそうです。ただ外国人投資家は4週連続の買い越しに転じています。当面は21,000円を底値とする展開か、外人投資家の買い転換は消費増税凍結によるものか、内需関連株の押し目買い対応ですか。

3.株式投資力クイズ問題答えは最下段にあります)

1:中国の景気をみるのに参考となる重要な資源があります。正しいものを選んでください。

  1. 亜鉛

2:2018年度の農作物の輸出金額で正しいのを選んでください。

  1. 5000億円
  2. 7000億円
  3. 9000億円
  4. 1兆⒛00億円

3:2017年度の中国の相手国別石油輸入ランキングの第1位で正しい国を選んでください。

  1. イラン
  2. イラク
  3. ロシア
  4. サウジアラビア

4:中国で一番特許の出願数が多い都市で正しい都市を選んでください。

  1. 天津
  2. 深圳
  3. 広州
  4. 重慶

5:田子の月の新商品「どら焼き」で使用しているセルロースナノファイバーの製造先で正しい会社を選んでください。

  1. 王子製紙
  2. 大王製紙
  3. 日本製紙
  4. 中越パルプ

お知らせ

6月のイベント: 

 

  • 株式投資塾(昼間編):6月11日(火)16時 ~ イカス事務所
  • 株式投資塾(夜間編):6月18日(火)18時半~ イカス事務所
  • シネマ倶楽部    :6月26日(水)15時 ~ 日比谷映画館&懇親会
  • カラオケ倶楽部   :6月28日(金)18時 ~ 西新橋「倶楽部エル」

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【活かす通信】

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電話:03-3432-5859 FAX:03-3432-5869

発行責任者:林 孝 男

【株式投資力クイズの答え】

1→1 銅 2→3 9000億円 3→4 サウジアラビア 4→2 深圳 5→3 日本製紙